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悪魔探偵ラッキーナンバー7

この映画は優れたミステリーであり、スリラー。何しろ偉大なる脚本家ジェイソン・スマイロヴィックの作品だから。キャストも実力派ぞろい。ただ面白いだけじゃなく、頭を使わないと理解できない。予測できたかと思うと、すぐに裏切られる。一筋縄ではいかないよ。頭が回る人ほど面白いと思えるはずだ。

ジェイソン・スマイロヴィックの脚本は、まさに言葉があふれてくる感じだ。手に負えなくなるほど面白い。僕のセリフには哲学的な内容のものもあったけど、よく殴られる役だから、途中でさえぎられたけどね(笑)。とにかく、今回は素晴らしい顔ぶれが、思う存分、創造的に作品に取り組むことができた。ほんとうにエキサイティングな作品だよ。

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私が仕事を選ぶ基準は脚本の魅力だ。脚本はそれだけで一つの作品だからね。本作の脚本は難解だが、非常に興味深い。あの偉大な俳優ベン・キングズレーが繰り返し読んで“面白い”と言ったんだ。彼の言葉通り、映画に関わった全員が楽しめた。作り手が楽しめる作品は、必ずと言っていいほど、観客も楽しめるものだよ。

この豪華キャストの一員になれて感激よ。それはこの映画に参加した誰もが感じたことじゃないかしら。脚本のジェイソン・スマイロヴィックと監督のポール・マクギガン。この二人なら大胆で、創造的な映画が生み出されると確信していたわ。私はジェイソンにこう言ったの。“これは愛の物語ね”。

この映画の脚本は素晴らしくリズムがあり、想像力をかき立てるさまざまなセリフやキャラクターがある。一言でいえば、これは復讐の物語だよ。そして、こういう物語には“復讐の天使”が必要となる。さらに、復讐の天使が男であることを証明するために必要なのが悪役だ。それをドラゴンと呼んでもいい。要するに、これは真の神話なんだ。

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運にもツキにも見放された主人公が、巧妙な罠が幾重にも張り巡らされたゲームに足を踏み入れてしまう物語。そこにはミステリーの要素だけでなく、ハードボイルドな味わいやユーモアも存分に盛り込まれている。舞台はニューヨーク。同じ日に仕事も恋人も失ったスレブンは親友を訪ねてアパートにやってくるが、親友はなぜか行方不明。それどころか彼は親友と間違えられ、対立する二つのギャングから借金返済と殺人を迫られるハメに。さらに、彼の前には怪しい人物が次々に出没する。対立する組織の両方から仕事を請け負っている凄腕の殺し屋。ミステリアスな隣室の女性。ギャングを監視するニューヨーク市警の刑事。これら怪しい人物が複雑に絡み合いながら、ドラマは二転三転。まったく予測のつかない展開は『スティング』や『ユージュアル・サスペクツ』をも凌ぐ出来映え。プロットは凝りに凝り、オチは粋で鮮やか。しかし、もちろんそれをここに書くわけにはいかない。

この遊び心に溢れ、ひねりの効いた見事な脚本を書いたのは期待の新鋭ジェイソン・スマイロヴィック。10年の歳月をかけて改稿を重ね、練り上げられたという。これを映像化したのは『ギャングスター・ナンバー1』『ホワイト・ライズ』などミステリーでその才能を発揮してきた監督ポール・マクギガン。本作は文句なしに彼の最高傑作と言えるだろう。出演俳優がまた素晴らしい。単に豪華であるだけでなく、いかにも玄人好みのキャスティングとなった。主人公には『ブラック・ダリア』の好演が記憶に新しいジョシュ・ハートネット。敵対するギャングの2人のボスには、ともにオスカー受賞を誇るモーガン・フリーマンとベン・キングズレー。暗躍する殺し屋には『ダイ・ハード4・0』の公開が控えるブルース・ウィリス。ここに『チャーリーズ・エンジェル』のルーシー・リューが賑やかに華を添える。最高のキャストによる演技の化学反応、さらにその先には彼ら自身も魅了されたという鮮やかなクライマックスが待っている。

駐車場で車に乗ろうとした男が、何者かに狙撃された。続いて厳しい警戒の中、デスクに座っていた男が撃ち殺された。

空港のロビー。搭乗アナウンスを待つ青年の前に車椅子の男が現れ、20年前の世にも恐ろしい物語を話し始める。

不運な男スレブンはNYの友人のアパートにやってきたが、友人は不在。隣人の女性が砂糖を借りにやってくる。

スレブンはタオル一枚の姿で見知らぬ男に誘拐される。ギャングの“ボス”の前に引き出され、殺人を命じられる。

休む間もなく、“ボス”に敵対する組織に誘拐されるスレブン。彼は両ギャングの抗争に巻き込まれていく……。

スレヴンが転がり込んだ部屋の隣人。好奇心旺盛で、勝手にスレヴンの友人の失踪を調べはじめる。

仕事はクビ、家は取り壊し、恋人の浮気を目撃と、相次ぐ不運からNYへ逃げてくるが、到着早々強盗に鼻を折られるツキに見放された青年。開き直りなのか度胸は据わっており、ギャングを目の前にしても強気な姿勢。

NYに舞い戻った伝説的殺し屋。ボスとラビの両方から殺しの依頼を受ける。ある目的を果たすために…

NY市警の刑事。情報の上がったことのないスレヴンが、ボスとラビの両アジトに出入りすることに対し不審感を抱く。

ユダヤ系ギャングのボス。悩みは息子がゲイであること。グッドキャットに黒人組織のボスを殺すよう依頼。

黒人犯罪組織のボス。かつてラビとは盟友だったが、ラビの組織に息子を殺されたと思い込み、復讐に燃える。

ジョシュ・ハートネット
Josh Hartnett

1998年にスクリーンデビューし、パニック・ホラー『パラサイト』で注目される。世界中で大ヒットした『パール・ハーバー』で人気は不動のものに。代表作に『ブラックホーク・ダウン』『ホワイト・ライズ』『シン・シティ』『ブラック・ダリア』他。1978年生まれ。

ブルース・ウィリス
Bruce Willis

TVシリーズ『こちらブルームーン探偵社』で人気沸騰。映画『ダイ・ハード』でアクション・ヒーローとしての地位を確立。代表作に『アルマゲドン』『シックス・センス』『パルプ・フィクション』『シン・シティ』他。『ダイ・ハード4.0』が今夏公開。1955年生まれ。

モーガン・フリーマン
Morgan Freeman

ブロードウェイでの活動を経て、1989年『ドライビングMissデイジー』でゴールデン・グローブ賞男優賞を受賞。2004年『ミリオン・ダラーベイビー』でアカデミー賞助演男優賞に輝く。代表作に『許されざる者』『セブン』『ダニー・ザ・ドッグ』他。1937年生まれ。

ルーシー・リュー
Lucy Liu

両親が中国からの移民。ミシガン大学時代に女優を志し、TV『アリー・myラブ』第2シーズンからのレギュラー出演で一気に注目される。代表作に『ペイバック』『シャンハイ・ヌーン』『チャーリーズ・エンジェル』『バリスティック』『シカゴ』他。1968年生まれ。

ベン・キングズレー
Ben Kingsley

英国ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーでの活動を経て、70年代に映画に進出。1982年『ガンジー』でアカデミー賞主演男優賞を受賞し、国際的に注目される。代表作に『バグジー』『シンドラーのリスト』『砂と霧の家』『オリバー・ツイスト』他。1943年生まれ。

スタンリー・トゥッチ
Stanley Tucci

俳優としての原点は舞台。『女と男の名誉』で映画デビュー。『シェフとギャルソン、リストランテの夜』では主演・監督・脚本を務めた。代表作に『ロード・トゥ・パーディション』『Shall we Dance?シャル・ウィ・ダンス?』『プラダを着た悪魔』他。1960年生まれ。