付き合いはじめて2年になるセヒ(パク・チヨン)とジウ(ハ・ジョンウ)。セヒは彼と永遠に愛し合いたいと思うがあまり、彼はか わり映えのない自分の顔に飽きているのでは、と不安を感じはじめる。
そしてある日、彼女は整形手術を行う決意をし、彼の前から姿を消してしまう。
突然消えたセヒを探していたジウはある日、2人でよく行った喫茶店で魅力的なウェイトレスに出会う。彼女はセヒによく似た名 前だった。彼女の名前はスェヒ(ソン・ヒョナ)。次第にスェヒに惹かれていき、ジウはスェヒを愛しはじめるが、スェヒがセヒである真実を知った時、ジウは驚きの行動を取り...!?
やっぱり「驚き」こそが最大のエンタテイメントだ。
そんな言葉がふさわしい映画界の「異常天才」キム・ギドク監督の最新作、汲めども尽きぬ泉のように溢れ川る想像力と、人間の奥に潜む本能を照らし出す鋭い感覚で一作ごとにファンに驚きを与え続けてきたギドク監督が贈るまさにスーパー・ギドク・ラブストーリーの誕生である。
「永遠に愛しあいたいのに。時がたつにつれ、彼は私に飽きてしまうかもしれない。私の顔に、私の容姿に、飽きてしまう‥・」。愛の不安から、整形にふみきり、自分の顔をつくりかえる女。やがて新しい顔になった彼女は、恋人の前にあらわれる。真実を知らず、彼女を愛しはじめる男。しかし、その真実を知った時、彼がとった行動とは、何と……!?
整形大国といわれる韓国の整形事情を背景に生み出された愛の物語は、「奇想」ともいうべきイマジネーションから、かつてない愛の深淵へ、驚くべきスピードで加速する。呆然とする以外にないラストの衝撃に驚かされながら、映画が終わる時、私たちはこれほど激しい愛の哀しみに出会ってしまったことに圧倒される。
新しい順になって愛を全うしようとする美しきヒロインを演じるのはソン・ヒョナ。ハン・ソッキュやユ・ジテとの共演作で日本でも人気だが、本作の演技はまさに全身全霊。しなやかな肢体は夢のように美しく、汚れたマスカラも涙とともに流れる鼻水さえも美しい。ちなみに彼女はミス・コリア出身、二年前に整形をカミングアウトして話題を集めたこともある。相手役には『許されざるもの』(05)で数々の新人俳優賞に輝いたハ・ジョンウが本邦初登場
日本では、容姿についての話題はかなりデリケートなため「あなた整形した?」などという会話はタブーに近いが、韓国ではまったく違う。外見の美に対する意識や関心が非常に高く、就職や結婚などで外見が重視される傾向も強いため、美容整形の話題はタブーというよりむしろ現実的な日常の問題として友人同士で普通に交わされているという。友だちに整形手術をすすめたり、評判の良い病院を紹介しあうことも珍しくないそうだ。
『週刊朝鮮』2001年7月5日号によると、美容整形市場は年五千億規模。無免許施術など、闇の部分まで合わせると年間三兆ウォンを超えると予測されると伝えている。記事によれば、全国の整形外科開業医数は約五百ヵ所(大韓医師協会調べ/01年現在)。人気の病院では、数カ月先まで予約がびっしりとうまっているという。手術費用は、二重まぶたと鼻筋の手術で150万〜200万ウォン程度。
韓国では整形を成形(ソンヒョン)というが、お値段もリーズナブルな「韓国整形ツアー」は海外でも評判で、「韓国"プチ整形ツアー"が人気。中国からは1万人突破か」2004年共同通信配信)と伝えられ、これは中韓関係の発展や韓国ドラマ人気を背景にしているとも言われる。もちろん中国だけでなく整形のために韓国を訪れる日本人の数もうなぎ上り。
ウォールストリートジャーナルやタイム紙など海外のメディアも、韓国女性における整形の実態について特集記事を掲載。米タイム紙は「韓国の大人十人のうち一人は整形手術」という刺激的な見出しを掲げた。
整形をめぐる話題で、日本のニュースにも登場したのが、ノ・ムヒョン大統領。2005年2月、整形手術で一重まぶたを二重にした、と手術前・後の顔の違いが大々的に新聞やテレビに流された。韓国で整形外科を受ける人が最も多いピーク時期は、卒業、入学、就職シーズンの二月と夏休みの7〜8月。新しいスタートを迎えるにあたり、整形でイメージチェンジをしたいと望む人が一気に増える。整形外科の激選区といえばソウルの明洞(ミョンドン)、江南(カンナム)、大学が集中する新村(シンチョン)など。中には「整形ストリート」と呼ばれる通りもある。
最近では、男性で整形を望む人も増えている。朝鮮日報が伝えるところによると、あごの整形を希望する顧客全体のうち、男性の占める割合は5%にも満たなかったが、3〜4年前から毎年10%ほど増加しつづけ、現在は全体の2割を占める。ある整形外科の院長は、「カン・ドンウォン、ウォンビン、チャン・ドンゴンのような2枚目スターが大衆の関心を集めて以降、こうした現象が生じるようになった」と言う。
1975年生まれ。94年にミスーコリア選抜大会でフォトジェニック賞に輝いた後、同年KBSのTVドラマ「愛の挨拶」でデビュー。その後、数々のドラマに出演して人気者になるが、スキャンダルで一度はキャリアを停滞させる。しかし、その後まずスクリーンに復帰。映画四作目にあたるホン・サンス監督、ユ・ジテ共演の「女は男の未来だ」(04)では見事に主役を演じる。同じ年、「スカーレット・レター」では、刑事役(ン・ソッキュと関係を持つ殺人事件の被害者の妻を演じ、次々に注目作に出演。2005年公開の「恋人」は、結婚を控えた一人の女が偶然に会った一人の男と大胆なセックスを繰り返す問題作で、演技とともにそのしなやかな肢体も大きな話題を呼んだ。TVドラマには、2006年のSBS金曜ドラマ『ある日突然』で復活し、高視聴率をあげている。
ソンーヒョナは、2004年「スカーレット・レター」に出演した後、スポーツ朝鮮とのインタビューで「二重瞼と歯茎の整形手術を受けたことがある」と告白。一般的に馴染みのない歯茎の整形について「歯が小さくて笑うとぎこちなく見えるのが不満だったが、一年前に歯科で歯茎の整形手術を受けるようすすめられた」と説明している。多くの芸能人が整形していると噂される中、はっきりカミングアウトした彼女の潔さはかえってその好感度をあげることになった。
2005年カンヌ国際映画祭《ある視点》部門に出品された話題作『許されざるもの』とSBSのTVドラマ「プラ(の恋人」で注目された韓国映画界のホープ。「許されざるもの」では、韓国映画評論家協会賞の新人俳優賞にも輝いた。本作のあとには、コメディー映画『九尾狐(クミホ)家族』に出演している。
女子高を舞台にした恐怖物《女校怪談〉シリーズ第三作「狐怪談」に出演し、注目をあびる。今後が期待される若手女優。
1984年3月20日生まれ。日本で生まれ、韓国で語学と演技を学んだ。シネマコリア2006で上映されたオムニバス青春映画「まぶしい百」(06)の済州島を舞台にしたエピソードで主演デビュー。この映画は、韓国の独立プロ〈インディー・ストーリー》によって、戦後60年にあたる2005年に《日韓関係》を捉え直した作品として企画され、杉野は爽やかな存在感を印象に残した。日韓の芸能界での活躍が期待される。

2月にはキム・ギドク監督の過去作品を集めた“スーパー・ギドク・マンダラ”にて「ワイルド・アニマル」「リアル・フィクション」が初披露され、合計11作品を一挙上映。そしてこれまで公開を望む声が最も高く、ギドク・マンダラでも唯一公開されなかったデビュー作「鰐」がその後、急遽上映決 定!ギドクの原点となる幻の作品を見ようと、劇場は連日満員となった!ギドク・マンダラ初日にはキム・ギドク監督が参加するパーティを開催、ファンの方々の中には著名人の姿も。風吹ジュンさん 、西島秀俊さん、崔洋一監督らがかけつけました! BOXでしか見られない!来日したキム・ギドク監督が日本で撮りおろした秘蔵の特典映像を収録した特典DISCには、キム・ギドク監督が来日した際に自らビデオカメラを持ち、渋谷の街や、滞在ホテルの部屋での自分自身を撮り下ろした秘蔵映像を収録!
“鰐”と呼ばれる浮浪者ヨンペは、漢江に架かる橋の下に住み、川に投身自殺をした人間が息絶えてから、その死体を引き揚げ て、金品をかすめ取る卑劣で素朴な男。ある日、川に身を投げたヒョンジョンを助けたヨンペは、彼女を自分の慰みものにして しまう。同じ橋の下で暮らす老人と孤児の少年は、そんなヨンペからヒョンジョンを守ろうとし、ヨンペもいつしかヒョンジョンに人間的な愛情を感じはじめるのだが…。
他人の絵を盗んで売ることで食いつなぐ落ちぶれた画家チェンヘは、ある日、フランス外人部隊に入隊する夢を抱いて密入国し た北朝鮮脱走兵のホンサンと出会う。やがてチョンヘとホンサンは地元のマフィアの下で働き始め、マフィア同士の裏切りの中 、組織の手によって手錠をかけられたまま海に投げ込まれてしまうのだが・・・。
"私"は公園で肖像画を書く画家。近くの公衆電話を盗聴し、他人の会話を盗み聞きすることが唯一の趣味であり、"私"と世界の繋 がりである。ある日、"私"の絵を上手いと誉めた少女に誘われるがまま訪れた演劇の舞台のような空間で、"私"は激しい怒りに溢 れる男に挑発され、かつて"私"をコケにした人間たちを次々と殺していくのだが・・・。
1960年12月20日、キョンサンプクドのポンファ生まれ。山あいの村で育ち、暮しは貧しかったが父は村長だったという。9歳でソウル近郊に転居。小学校卒業後、農業専門学校に進む。工場勤務の後、厳しい父親の元から逃げたい思いから軍隊に志願。20歳から五年間を海兵隊で過ごす。除隊後、今度は夜間の神学校に通い、教会に2年勤務して牧師を目指しながら、幼い頃から好きだった絵を描くことに没頭する。90年、フランス語もできないまま、パリに渡り、描いた絵を売って生計を立てる。ギドク自身によると、パリに行くまで「映画」を見たことはなかったという。
93年春に1時帰国のつもりで韓国に戻った際、映画振興公社の脚本公募を知り、パリでの経験を元に脚本「画家と死刑囚」を書きはじめるが、書き方を知らなかったため、脚本作家協会教育院の基礎クラスに入学。パリに戻ることを延期して脚本を完成させ、93年脚本作家協会賞を受賞。その後、絵を封印して脚本執筆に専念し、9五年には「無断横断」で映画振興公社脚本公募大賞を見事受賞する。「無断横断」は数10社の映画会社が版権を得ようとしたが、不運にも映画化の話は消える。1度は、ある映画会社の専属作家となるものの、会社を辞めてフリーとなり、「鰐(ワニ)」の脚本に取り組み、自ら監督することを決意。96年「鰐(ワニ)」で念願の監督デビューを飾る。その驚くべき描写力で1作目から批評家の注目を浴びるが、一方、異端児、鬼才と称される。
つづく第2作「ワイルド・アニマル」(97)はフランスロケでまたも韓国映画界を驚かせ、第3作「悪い女青い門」(98)はベルリン映画祭パノラマ部門に招待される。そして第四作「魚と寝る女」(00)がヴェネツィア映画祭はじめ数々の国際映画祭で賞を獲得。韓国映画界を激震させる過激な内容だったが、名誉ある映画賞の新人女優賞などに輝くなど、キムーギドクの名前を内外に知らしめた重要な作品となった。日本に初めて紹介されたギドク映画も、この「魚と寝る女」で、以来1作ごとに熱狂的なファンを獲得している。
2004年には第1作「サマリア」(ペルリン映画祭監督賞)、第11作「うつせみ」(ヴェネツィア映画祭監督賞)で世界3大映画祭の2つを同じ年に連続制覇するという快挙を成し遂げ、まさに世界の映画の最前線に屹立する唯一無二の映画作家となっている。
最新作「Breath(原題)」は、2007年のカンヌ映画祭コンペティション部門に選出されている。今後ともギドク監督の動向から目が離せない。
フィルモグラフィー
1997年
1998年
2000年
2001年
2002年
2003年
2004年
2005年
2006年
ワイルド・アニマル Wiled Animals
悪い女(ビデオ題)The Birdcage Inn
魚と寝る女 The Isle
リアル・フィクション Real Fiction
受取人不明 Address Unknown
悪い男 Bad Guy
コースト・ガード The Coast Guard
春夏秋冬そして春Spring,Summer,Fall,Winter…and Spring
サマリア Samaritan Girl
うつせみ 3 Iron
弓 The Bow
絶対の愛 Time