男は、自分のマンションに女を呼ぶ。金を払って、これからセックスをするところだ。男は、電車に乗っている。向かいの席の若い女を視線で誘っている。
会社から帰宅した男は、テイクアウトのチャイニーズを食べながら、パソコンでアダルトサイトを見ている。別の日、男は真夜中の空き地でセックスをしている。相手はバーで出会った行きずりの女だ。
そう、この男は、仕事以外の時間のすべてをセックスに費やしている。男の名前は、ブランドン(マイケル・ファスベンダー)。ここニューヨークで働き、会社ではそれなりに成果をあげている。洒落たマンションに一人で暮らし、外見的には魅力的と言っていい独身男性だ。だが、今日もブランドンは、誰かと恋に落ちることも、新しい趣味に目覚めることもなく、ただ黙々と勤勉にセックスと、セックスにまつわることに没頭している。
そんなブランドンの日常に、突然変化が訪れる。恋人に捨てられた妹のシシー(キャリー・マリガン)が、しばらく泊めてくれと、強引に押しかけてきたのだ。
人との繋がりを一切持たず、喜怒哀楽の感情を排して生きてきたブランドン。一方のシシーは、人の愛情に飢え、感情に流され、傷だらけでもがきながら生きている。ブランドンは、そんな妹が煩わしかったが、渋々頼みを聞き入れる。
だが、シシーの出現のせいで、ブランドンにも捨てたはずの面倒な感情が甦る。上司のデイヴィッド(ジェームズ・バッジ・デール)と、シンガーのシシーの歌を店に聴きに行くと、涙が流れてしまう。シシーが会ったばかりのデイヴィッドとすぐに寝ると、自分のセックスライフは棚にあげて、怒りにかられてしまう。
そのデイヴィッドに、会社のパソコンでわいせつ映像を見ていたことがバレて、「完全にイカれている」と吐き捨てられたブランドンは、普通のデートに挑戦する。
ワインとディナーと会話だけのデートに、同僚のマリアンヌを誘ったのだが、「結婚なんて無意味だ」と口走ってしまう。それでもブランドンは、セックスのないデートを笑顔で終えることに成功する。
帰宅後、シシーにマスターベーションを見られたことから言い争いになったブランドンは、大量のポルノ雑誌やビデオ、そしてパソコンまでも衝動的に捨ててしまう。その勢いで、翌日の昼間からマリアンヌを川の辺のロマンティックなホテルに誘うブランドン。しかし、ブランドンは恋人同士のセックスができない自分に衝撃を受ける。
ついにブランドンは、「お前のせいで僕まで堕ちて行く。出て行け」と、シシーに最後通告を突きつける。シシーを置いて、夜の街の妖しいエリアに踏み出すブランドン。そこには、まだブランドンの知らない世界があった。
果たして彼は、堕ちるところまで堕ちるのか?
それとも─。

その挑発的な題材と、口うるさい批評家をして「完璧だ!!」と言わしめた完成度で、台風の目として今年の賞レースを席巻し、最大の話題をさらった『SHAME-シェイム-』。ある男のセックスライフを赤裸々に描いた異色作である。その過激な描写により、各国で最も厳しい上映規制がかかり、日本でも<R-18+>規制ですら上映許可が危うかったという、超話題作がいよいよそのベールを脱ぐ。
男は、仕事以外のすべての時間を〈セックス〉に注ぎ込んでいる。アダルトサイトを閲覧し、ビデオを収集し、行きずりの女性と、プロの女性と、その場限りのセックスを重ねている。彼の名はブランドン、上司に期待される有能な社員だが、現代社会が生んだ病、セックス依存症を抱えている。それでも、一人で暮らす洒落たマンションで、毎日勤勉にセックスに集中していた時は、ある意味一貫性のある人生を送っていた。そんな確立されたシングルライフの均衡を破ったのは、突然転がり込んできた妹シシーの存在だ。人との心の繋がりを一切求めず、感情を排して生きてきたブランドン。他者の愛を渇望し、激情の塊となって生きるシシー。対極にある二人は、激しく衝突し、想いはすれ違い、それぞれの孤独をさらに色濃くさせていく。
妹への抑制の効かないイラ立ちをぶつけるかのように、無意味な快感だけを追い求めるブランドンを見続けるあなたは皮膚感覚で、得体のしれない不穏な空気を感じるだろう。
それは、かつてこの兄と妹が属した家庭で、いったい何があったのか。そしてブランドンが、これほどまでにセックスを求める理由が何なのかが、語られないことにある。
いったい、ブランドンがセックスを隠れ蓑に、ひた隠しにする本当の〈シェイム〉とは─?
その明かされない〈シェイム〉を“感じる”ことができたとき、あなたは他では決して得られない、稀有なる体験をすることになる。全く別の世界の人間だと思っていた男の人生のすべてを、一瞬のうちに覗いてしまうのだ。しかもあなたは〈密かに〉共感さえしてしまうかもしれない。セックスの向こうにやがて浮かび上がる深遠なドラマへの共鳴─。本作の真の衝撃は、ここにある。
今最も注目されている若き才能たちの、勇気に満ちた果敢な挑戦に、全米マスコミが大絶賛!!
全米マスコミから、“アートの扇動者”“恐れ知らずの映画作家”という輝かしい称号を贈られた監督は、スティーヴ・マックィーン。モノクロの短編映画で、優れた現代アートに贈られる権威あるターナー賞を受賞し、初の長編映画『Hunger』では、カンヌ国際映画祭ある視点部門カメラ・ドール(新人賞) を始めとする、数々の賞を受賞した。前作とは1 8 0度違う世界を描いた本作でも批評家から大絶賛を浴びた。
ブランドンを演じたのは、『Hunger』にも主演した、『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』のマイケル・ファスベンダー。勇気ある挑戦と呼べる演技に、さらに評価が高まっている。儚く美しい傷だらけのエンジェル、シシーには『17歳の肖像』でアカデミー賞とゴールデン・グローブ賞にノミネートされたキャリー・マリガン。彼女が人生の痛みを告白するかのように歌うジャズの名曲「ニューヨーク・ニューヨーク」には、胸を揺さぶられずにいられない。
製作は『英国王のスピーチ』でアカデミー賞を受賞したイアン・カニング。マックイーンと共同で脚本を担当したのは、『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』の期待のイギリス人脚本家アビ・モーガン。
セックスだけなのに、すべてがある─不可思議で激烈な体験を、あなたに─。
1977年、ドイツ、ハイデルベルク生まれ。アイルランドで育ち、ロンドンのドラマ・センター卒業。T Vシリーズ「バンド・オブ・ブラザース」(01)で注目を浴び、2 0 0 6 年にザック・スナイダー監督の『3 0 0〈スリーハンドレッド〉』で映画デビュー。その後、スティーヴ・マックイーン監督の『Hunger』(08/未)で、ハンガー・ストライキで死亡したボビー・サンズ役を演じ、英国インディペンデント映画賞、アイルランド映画テレビ賞男優賞、ロンドン映画批評家協会賞男優賞、ストックホルム及びシカゴ国際映画祭で男優賞を受賞する。続く『フィッシュタンク~ミア、15歳の物語』(09/未)でも、シカゴ国際映画祭助演男優賞に輝き、英国インディペンデント映画賞とアイルランド映画テレビ賞にノミネートされ、ロンドン映画批評家協会賞を受賞する。また、T Vシリーズ「Devil’s Whore」(08)でも、アイルランド映画テレビ賞にノミネートされる。
その他の主な出演作は、フランソワ・オゾン監督の『エンジェル』(07)、ジョエル・シューマカー監督の『ブラッド・クリーク』(09/未)、クエンティン・タランティーノ監督の『イングロリアス・バスターズ』(09)、『X-M E N :ファースト・ジェネレーション』( 1 1)、精神科医カール・ユングに扮したデヴィッド・クローネンバーグ監督、キーラ・ナイトレイ共演の『危険なメソッド』(11)、スティーブン・ソダーバーグ監督の『エージェント・マロリー』(11)など。最新作はマックイーン監督の『Twelve Years a Slave』(13)。
1985年、イギリス、ロンドン生まれ。2005年、キーラ・ナイトレイ主演の『プライドと偏見』で映画デビュー。続く『17歳の肖像』(09)で批評家の絶賛を浴び、アカデミー賞、ゴールデングローブ賞、全米映画俳優組合賞主演女優賞にノミネートされ、英国インディペンデント映画賞、ナショナル・ボード・オブ・レビュー、英国アカデミー賞主演女優賞を受賞、一躍若手演技派女優として注目を集める。さらにカズオ・イシグロ原作、キーラ・ナイトレイ共演の『わたしを離さないで』(10)に主演、英国インディペンデント映画賞主演女優賞に輝く。最新作は、スコット・フィッツジェラルドの名作をバズ・ラーマン監督が手掛ける話題作『The Great Gatsby』(12)。レオナルド・ディカプリオが扮する主人公ジェイ・ギャツビーが恋焦がれるデイジー・ブキャナンを演じる。
その他の主な出演作は、TV映画の「アガサ・クリスティー ミス・マープル2 シタフォードの謎」(06)と「ノーサンガー・アベイ」(07)、ジム・シェリダン監督の『マイ・ブラザー』(09)、ジョニー・デップ主演、マイケル・マン監督の『パブリック・エネミーズ』(09)、オリバー・ストーン監督の『ウォール・ストリート』(10)、ライアン・ゴズリング共演の『ドライヴ』(11)など。
1978年、アメリカ、ニューヨーク州生まれ。10歳のとき、『蝿の王』(90)に出演。その後はプロのアイスホッケー選手を目指すが、マンハッタンビル大学在籍中にケガを負って断念、演技の道を目指す。大ヒットT Vシリーズ「24(シーズン3)」(03~04)でチェイス・エドモンズを演じ、注目される。その後、トム・ハンクス、スティーヴン・スピルバーグ製作総指揮のT Vシリーズ「ザ・パシフィック」(10)で3人の主人公の1人を演じて高く評価され、続くT Vシリーズ「RU BICON 陰謀のクロスワード」(10)では主演に抜擢される。
その他の主な出演作は、『NOLA ~ニューヨークの歌声~』(03/未)、レオナルド・ディカプリオ主演、マーティン・スコセッシ監督の『ディパーテッド』
(06)など。
2008年、T Vシリーズ「Lipstick Jungle」で女優デビュー。その後『Dumping Lisa』(09/未)、トム・セレック主演のTVシリーズ「ブルーブラッド~NYPD家族の絆~」(10)、ブレイク・ライヴリー主演の大ヒットTVシリーズ「ゴシップガール」(11)、TVシリーズ「アーミー・ワイヴス」(11)などに出演している。
2008年、主演に抜擢された『American Violet』で、麻薬不法所持の疑いで誤認逮捕された実在のシングルマザーを演じ、高い評価を得る。その後、デニス・クエイド主演の『エクスプレス 負けざる男たち』(08/未)、TVシリーズ「グッド・ワイフ」(11)などに出演する。リンカーン・センターで上演された舞台「The Three Men of Color」を見て感銘を受けたスティーヴ・マックイーン監督が、本作に抜擢した。
1969年、イギリス、ロンドン生まれ。ロンドンのチェルシー・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザインとゴールドスミス・カレッジで学び、在学中に映画を作り始める。初期の作品のほとんどは、短編の白黒サイレント映画。『Bear』(93)では二人の裸の男の短く奇妙な遭遇を描き、『Deadpan』(97)では建物の中心に立っている男の周辺が繰り返し崩壊し、『Drumroll』(98)では樽に複数のカメラを付けてマンハッタンの街を転がしていった。卒業後は、彫刻家、写真家としても活動する。1999年にはターナー賞を受賞する。シカゴ美術館、パリ市立近代美術館、2002年と2007年にドイツのカッセルでの現代アート世界博覧会のドクメンタ、2009年の第53回ヴェネツィア・ビエンナーレなどで展覧会を開催し、その作品は、テート、MoMA、ポンピドゥー・センターなど世界中の美術館に所蔵されている。2003年に帝国戦争博物館よりイラク戦争の公式戦争アーティストに任命され、物議を醸し、胸に迫る「Queen and Country」のプロジェクトを手がけ、現在もこれを制作中。
2008年に、脚本も手がけた『Hunger』で長編映画監督デビューを果たす。有名なIRA活動家のボビー・サンズがベルファストのメイズ刑務所の看守たちの残忍な扱いに対する抗議活動としてハンガー・ストライキを行い、死に至るまでの苦痛の数カ月を描いた作品。世界中から称賛を受け、カンヌ国際映画祭カメラ・ドール、トロント国際映画祭ディーゼル・ディスカバリー賞、ロサンゼルス映画批評家協会賞ニュー・ジェネレーション賞、英国アカデミー賞カール・フォアマン賞、ロンドン・イヴニング・スタンダード賞ベスト・フィルム賞など、数多くの賞に輝いた。
最新作は、『Twelve Years a Slave』(13)。ブラッド・ピットが製作・主演し、マイケル・ファスベンダーが共演する。
品番:BBXF-2032
発売日:2012/10/02
価格:4,700円(税抜)
画面:16:9LB(スコープサイズ) 1080p High Definition
字幕:1.日本語字幕 2.日本語字幕(手書き風フォント) 3.吹替用字幕
音声:1.英語(dts-HD Master Audio 5.1ch) 2.日本語吹替(dts-HD Master Audio 2.0ch)
公開日:2012年3月公開
製作国:イギリス
製作年:2011年
発売元:ギャガ 販売元:ハピネット
【特典映像】48分
・マイケル・ファスベンダーQ&A
・インタビュー集(マイケル・ファスベンダー、キャリー・マリガン)
・予告編集(オリジナル予告編/日本版予告編)
・キャスト・スタッフ プロフィール(静止画)
・プロダクションノート(静止画)
品番:BBBF-8771
発売日:2012/10/02
価格:3,800円(税抜)
画面:16:9LB(スコープサイズ)
字幕:1.日本語字幕 2.吹替用字幕
音声:1.英語(5.1chサラウンド) 2.日本語吹替(2.0chステレオ)
公開日:2012年3月公開
製作国:イギリス
製作年:2011年
発売元:ギャガ 販売元:ハピネット
【特典映像】48分
・マイケル・ファスベンダーQ&A
・インタビュー集(マイケル・ファスベンダー、キャリー・マリガン)
・予告編集(オリジナル予告編/日本版予告編)
・キャスト・スタッフ プロフィール(静止画)
・プロダクションノート(静止画)