二人目の妻と幸福な家庭を築いた運送会社社長ジョン（ドゥエイン・ジョンソン)は、驚くべき報せを受け取る。別れた妻に引き取られた息子ジェイソン（ラフィ・ガヴロン）が麻薬密売容疑で逮捕されたのだ。ジェイソンは友人が無理矢理送りつけてきた麻薬を受け取ったに過ぎなかったが、その瞬間に現行犯逮捕されていた。麻薬密売容疑を受けた友人が“強制的最低保証制度”の下で、減刑のためにジェイソンをハメたことは明白。しかし、このままではジェイソンは最低10年の刑務所暮らしをおくるハメになる。ジェイソンが助かるには、同様に仲間を売るしかないが、本物の売人も知らない彼は無実の友人に罪を着せることを断固として拒絶していた。
ジョンは愛する息子を救いたい一心で女性連邦検事キーガン（スーザン・サランドン）と交渉し、粘り強い説得の結果、約束を取り付ける。それは自分が、ジェイソンに代わって麻薬犯罪者の逮捕に協力するというもの。麻薬取引で逮捕された過去を捨て、マジメに働いている従業員ダニエル（ジョン・バーンサル）を必死に説き伏せたジョンは、売人の元締めマリック（マイケル・K・ウィリアムズ）を紹介してもらい、運び屋を装って接触。運んできたドラッグを受け渡した瞬間、キーガンの部下である麻薬捜査官クーパー（バリー・ペッパー）にマリックを現行犯逮捕させるという段取りを取り付けた。しかし、マリック以上の大物を逮捕できると踏んだクーパーは、現場の判断でマリック逮捕を取りやめる。
ところが、ジョンの奔走によって浮かび上がった大物はメキシコの麻薬カルテルを牛耳る男、通称“エル・トポ”（ベンジャミン・ブラット）。ジョンが逮捕協力するには手に余る大物だった。それでも政界進出を企てるキーガンは手柄に執着し、ジョンの背中を押す。もはや後戻りはできない。息子のために、ジョンは危険極まりない囮捜査へと身を投じてゆく……。
友人から麻薬の包みを預かったばかりに逮捕された18歳の少年。ごく普通の高校生活おくり、前科もない彼にとって最短10年、最長30年の懲役は過酷なものに違いなかった。息子の将来を考えると、この罪は重すぎる。何より、暴力が渦巻く刑務所暮らしには耐えられない――少年の父親は地方検事にかけあい、減刑のためにはたったひとつの手段しかないことを知る。それは他の麻薬ディーラーを密告し、逮捕に協力すること。息子の刑を少しでも軽くするために、父親が選んだターゲットは正体さえも定かではない、麻薬カルテルの大物だった……。不条理な法にも、司法の役人体質にも屈せず、息子のために奔走する父。全米で大ヒットを記録した『オーバードライヴ』は、スリリングなストーリー展開に父親の愛情の深さが組み込まれた、『96時間』をしのぐＡ級エンタテインメントだ。アクションとエモーションの高濃度の融合は見る者のハートを鷲づかみにして、激しく揺すぶる！
驚くべきは、このドラマが実話に基づいていることだ。アメリカ連邦政府の強制的最低保証制度において、麻薬犯罪で逮捕された者が減刑を受けるためには、他の麻薬犯罪者を密告するしかない。とはいえ、本作の少年ジェイソンのように、ただ麻薬を手にしただけで逮捕された者は密告すべき悪人もおらず、刑に甘んじるしかない。一方で、麻薬の世界を知る悪党が密告によって減刑されているにもかかわらず、である。このような制度の現実を見据えて紡がれるドラマは、見る者に強い衝撃をあたえるだろう。理不尽な現実を受け入れた上で主人公が選択する戦いは、武器も戦闘スキルも持たないごく普通の市民にはあまりに厳し過ぎる。それでも彼は弱音を吐かず、打ちのめされても諦めず、息子のためだけに巨悪を追いつめる。そんな男に真実味を持たせるため、アクションもリアリズムを徹底。とりわけ、カー・チェイスは手に汗握る迫力で、観客を圧倒するに違いない。
主演は『Ｇ．Ｉ．ジョー／バック２リベンジ』『ワイルド・スピード EURO MISSION』とメガヒット作に立て続けに出演し、ノリにノッているドゥエイン・ジョンソン。プロレスラー時代からトレードマークだった筋骨隆々のルックスのおかげで無敵のタフガイのイメージが強い彼だが、ここで演じるのは軍人でもポリスマンでもない、ごく普通の男。息子を愛し、家族を守る義務感を持っているキャラクターに説得力をあたえながら、必死に危機を乗り越える戦いを体当たりで演じ、見事に新境地を切り開いて見せた。アカデミー賞アクトレス、スーザン・サランドンや、『トゥルー・グリット』の実力派バリー・ペッパー、ＴＶシリーズ「ウォーキング・デッド」でブレイクしたジョン・バーンサルらがガッチリと脇を固め、ジョンソンの熱演を引き立てている。スタントマン出身の俊英リック・ローマンが監督を務めたからこそ可能となった壮絶なアクションともども、見逃すわけにはいかない。
1972年5月3日、米サンフランシスコ生まれ。マイアミ大学でフットボール選手として活躍し、卒業後は父や祖父の後を追ってプロレス団体ＷＷＥへ入団。“ザ・ロック”のリングネームで類を見ないカリスマ性を発揮してスーパースターに。’96～’03年の彼の在籍時は、ＷＷＥ史上最高の観客動員数とテレビ視聴率を記録している。『ハムナプトラ2／黄金のピラミッド』(01)で映画俳優としてデビュー。そこで演じたキャラクターのスピンオフ作品『スコーピオン・キング』(02)で初主演を飾る。さらに『ランダウン／ロッキング・ザ・アマゾン』(03)、『ワイルド・タウン／英雄伝説』(04)とＷＷＥフィルムズ製作のアクション映画で主演を務めた。その後、本格的に俳優業に進出し、『ワイルド・スピード MEGA MAX』(11)やその続編『ワイルド・スピード EURO MISSION』(13)等のアクションはもちろん、『BE COOL／ビー・クール』(05)のようなコメディ、『妖精ファイター』(10・Ｖ)に代表されるファミリー・ムービー、『サウスランド・テイルズ』(07・Ｖ)等のアート系作品など幅広いジャンルに挑戦している。その他の主な出演作は『ゲット スマート』(08)、『ウィッチマウンテン／地図から消された山』(09)、『ファースター／怒りの銃弾』(10)、『センター・オブ・ジ・アース2／神秘の島』(12)、『Ｇ．Ｉ．ジョー／バック2リベンジ』(13)等。現在はブレット・ラトナー監督と組む新作“HERCULES”を撮影中。
1946年、米ニューヨーク生まれ。ワシントンのカソリック大学で演劇を学んだ後、ニューヨークでモデルの仕事をしながら女優を目指す。70年の『ジョー』で映画デビューを果たし、カルト映画のクラシック『ロッキー・ホラー・ショー』(75)で広く知られるようになった。『アトランティック・シティ』(81)ではアカデミー主演女優賞にノミネート。『テルマ＆ルイーズ』(91)、『ロレンツォのオイル／命の詩』(92)、『依頼人』(94)でも同賞の候補に上がり、５度目のノミネートとなった『デッドマン・ウォーキング』(95)で見事に受賞を果たして、演技派女優の地位を確固たるものにした。同作は私生活上のパートナーであるティム・ロビンスの監督作でもある。その他の出演作は『ハンガー』(83)、『さよならゲーム』(88)、『ぼくの美しい人だから』(90)、『グッドナイト・ムーン』(98)、『エリザベスタウン』(05)、『ラブリーボーン』(09)、『ウォール・ストリート』(10)、『クラウド アトラス』(12)等。
1976年、米ワシントンＤＣ生まれ。モスクワの芸術座学校や米マサチューセッツのアメリカン・レパートリー・シアターで演技を学ぶ。卒業後は舞台を中心に活動し、オフブロードウェイで30以上の舞台に立つ。10年に放映が開始されたＴＶシリーズ「ウォーキング・デッド」のウォルシュ役で、一躍人気スターとなった。映画の出演作には『ワールド・トレード・センター』(06)、『ナイト ミュージアム２』(09)、『ゴーストライター』(10)等がある。
1970年、カナダ、ブリティッシュコロンビア生まれ。96年から映画に出演するようになり、スティーブン・スピルバーグ監督の『プライベート・ライアン』(98)で狙撃兵ジャクソン二等兵を演じて注目を集めた。主な出演作は『エネミー・オブ・アメリカ』(98)、『グリーンマイル』(99)『父親たちの星条旗』(06)、『７つの贈り物』(08)、『トゥルー・グリット』(10)等。01年のTVムービー『61』ではエミー賞とゴルーデングローブ賞にノミネートされた。
1963年、米サンフランシスコ生まれ。80年代後半から映画やＴＶに出演し始める。ＴＶシリーズ「LAW & ORDER ロー＆オーダー」に95年から４シーズンにわたって出演し、好評を博した。映画の出演作は『デモリッションマン』(93)、『激流』(94)、『デンジャラス・ビューティ』(00)、『トラフィック』(00)、『キャットウーマン』(04)等。
1968年、米ロサンゼルス生まれ。スタントの分野で映画界でのキャリアを歩み出し、『屋根裏部屋の花たち』(87)、『トータル・リコール』(90)、『ユニバーサル・ソルジャー』(92)、『クロウ／飛翔伝説』(94)、『60セカンズ』(00)等の作品に参加。“In The Shadows”で監督・脚本家デビューを果たす。スティーブン・ドーフを主演に迎えた『プリズン・サバイブ』(08・Ｖ)に続き、本作は監督3作目となる。次回作のスリラー“Currency”を準備中。
品番：BBXN-1149
発売日：2014/05/02
価格：4,800円(税抜)
画面：16:9 スコープサイズ
字幕：(1)日本語字幕 (2)吹替え用字幕
音声：
(1)オリジナル＜英語＞ドルビーTRUE HD5.1Ch
(2)吹替＜日本語＞ドルビーデジタル2.0ch
公開日：2011年11月公開
製作国：米国
製作年：2013
●初回限定豪華アウターケース(予定)
●映像特典
・メイキング(約50分ロングバージョン・予定)
・ドウェイン・ジョンソンが日本のファンに向けて語った特別コメント(予定)
・劇場予告篇 (予定)
・オリジナル予告篇 (予定)
※特典は制作上の事情により変更になる場合がございます。
品番：BBBN-1150
発売日：2014/05/02
価格：3,900円(税抜)
画面：16:9 スコープサイズ
字幕：(1)日本語字幕 (2)吹替え用字幕
音声：
(1)オリジナル＜英語＞ドルビーデジタル5.1Ch
(2)吹替＜日本語＞ドルビーデジタル2.0ch
公開日：2011年11月公開
製作国：米国
製作年：2013
●初回限定豪華アウターケース(予定)
●映像特典
・メイキング(予定)
・劇場予告篇 (予定)
※特典は制作上の事情により変更になる場合がございます。